平衡状態にある振動系に初期変位や初速度を与えて自由にさせると,いくつかの振動成分からなる振動が発生する.それぞれの振動成分の振動数は系に固有の値で,これを固有振動数という.固有振動数は振動系の自由度と等しい個数だけ存在するが,重根が存在する場合は,その分,個数が少なくなる.単位はHz.
1自由度振動系の減衰自由振動の運動方程式と固有振動数は,下式で表すことができる.一般的に固有振動数とは,不減衰固有振動数のこと指す.
$$ m \cdot \ddot{x} + c \cdot \dot{x} + k \cdot x = 0\\
f_n = \frac{1}{2\cdot\pi} \cdot \sqrt{\frac{k}{m}}\\
f_d = \frac{1}{2\cdot\pi} \cdot \sqrt{1-\zeta^2} \cdot \sqrt{\frac{k}{m}}\\
\zeta = \frac{c}{2 \cdot \sqrt{m \cdot k}}
$$
$m,c,k,\zeta,f_n,f_d$は,それぞれ質量,減衰係数,バネ定数,減衰比,不減衰固有振動数,減衰固有振動数.