多入出力系の出力をys(s),入力をuj(s),その間の伝達関数をGij(s)とする.このとき,入出力間の関係は\({y_i}\left( s \right) = \sum\limits_{j = 1}^m {{G_{ij}}\left( s \right){u_j}\left( s \right)} \),i=1,…r,と表現でき,1入出力系と異なり,出力yi(s)は対応する入力ui(s)以外の多くの入力の影響を受ける.このような任意の入力uj(s),j≠i,の出力yi(s)に及ぼす影響を干渉またはクロスカップリングという.r=mの場合にはm×m伝達関数行列(Gij(s))の非対角要素Gij(s),i≠j,が干渉の定量的程度を示すこととなる.