大きな音を伴い,破壊が起こる現象.まれに速い速度の燃焼により強い力を発生する場合に,音や破壊を伴わなくてもこの言葉を用いる.一般用語であり,辞典や事典などにおける定義は一定していないが,共通な部分として,大きな音と破壊をあげることができる.火山の爆発,蒸気爆発,ガス爆発などがこれである.まれに,自動車のエンジンでは爆発のエネルギーを利用しているというように,大きな音や破壊を伴わない場合にも爆発という言葉が用いられる.燃焼学で爆発というと,燃焼の結果起こるものに限るが,爆発にいたる反応暴走の過程の異なる熱爆発,連鎖爆発などが含まれる.熱爆発は,発熱反応による温度上昇が反応加速の原因となる場合で,連鎖爆発は連鎖反応による活性基の増大が反応加速の原因となる場合がある.後者は,核分裂により中性子が増大し,連鎖的に分裂が進み爆発にいたる過程と類似している.