水力発電所の原動機として使われ，水力エネルギーを回転力の機械エネルギーに変換する装置の総称である．最近ではハイドロタービンとも呼称される．有効落差H(m)，水車出力P(kW)および回転速度n(rpm)で定義される水車比速度\({n_{sp}} = n\sqrt P /{H^{5/4}}\left( {{\rm{rpm}},{\rm{kW}},{\rm{m}}} \right)\)によって水車の機種が分類されている．また，水力エネルギーとして速度のみ利用する衝動水車と速度・圧力両方を利用する反動水車に大別され，反動水車はランナ入口，出口間の流れの方向変化によって遠心式，斜流式，軸流式に分けられる．これらをまとめて表に示す．表では省略してある約1000kW以下の水力発電所に適用される小水力用水車として，S形チューブラ水車，貫流水車(クロスフロー水車)，一体形水車やターゴインパルス水車などの機種がある．