各カテゴリーの試験問題例:CatⅡ
問題1
回転機械のシャフト回転数を正確にしるために,図のようにシャフトから回転に同期したトリガ信号(1パルス/1回転)を取り出した.この図より,シャフト回転数は何(rpm)とわかるか.
- 30
- 50
- 1500
- 3000
- 2910
正解
正解:4
解説:1000/トリガ周期[ms]×60=1000/20×60=3000[rpm]
解説:1000/トリガ周期[ms]×60=1000/20×60=3000[rpm]
問題2
傾向管理において機械の正常時における振動データから求めたベースライン(基準値)Xgとその標準偏差sから,劣化傾向があると判断出来るものを次の条件の中から選びなさい.ただし,現在のデータの値をxとする.
- Xg<x<(Xg+3s)
- (Xg-3s)<x<(Xg+3s)
- (Xg-s)<x<(Xg+s)
- (Xg-3s)<x< Xg
- (Xg-3s)>x または x>(Xg+3s)
正解
正解:5
解説:ベースライン±3sの範囲から外れるものが劣化傾向にあると判断できる.
解説:ベースライン±3sの範囲から外れるものが劣化傾向にあると判断できる.
問題3
歯車減速機の軸受加速度を測定し周波数分析したところ,下図のような結果が得られた.この減速機のかみ合い周波数は200Hzである.歯車の歯面でなく軸に何らかの問題があると仮定すると,その軸の回転数はいくらか.
- 150 rpm
- 300 rpm
- 600 rpm
- 1200 rpm
- 1500 rpm
正解
正解:5
解説:1回転につき1回の振幅増減が発生するため,側帯波の間隔が回転周波数となる.側帯波の間隔は25Hzであるから,25×60=1500[rpm]
解説:1回転につき1回の振幅増減が発生するため,側帯波の間隔が回転周波数となる.側帯波の間隔は25Hzであるから,25×60=1500[rpm]
問題4
半径100mm,質量500kgの回転体の外周面に取り付けてある10gの部品が回転中に1個飛散した.この時生ずる不釣合いはいくらか.
- 0.1 μm
- 1000 gmm
- 2 μm
- 50000 kgmm
- 10000 gmm
正解
正解:2
解説:不釣合いは,質量×半径=10[g]×100[mm]=1000[gmm]
解説:不釣合いは,質量×半径=10[g]×100[mm]=1000[gmm]
問題5
歯車の異常により発生する周波数成分として,歯車のかみ合い周波数fmが挙げられる.下図に示す歯数22の大歯車が3,000rpmで回転している場合のかみ合い周波数fmを求めよ.なお,かみ合い周波数は歯数と回転周波数の積である.
- 110Hz
- 1.1kHz
- 50Hz
- 66kHz
- 550kHz
正解
正解:2
解説:歯数×回転周波数=22×3000/60=1100[Hz]=1.1[kHz]
解説:歯数×回転周波数=22×3000/60=1100[Hz]=1.1[kHz]
問題6
ある回転機械のキャンベル線図を下に示しております.回転機械の固有振動数は2次まで,外力は5次まで考慮するとした時,運転回転数範囲にいくつの共振点ありますか.
- 8
- 2
- 3
- 4
- 5
正解
正解:4
解説:回転1次成分と1次固有振動数との共振点が1つ,回転3~5次成分と2次固有振動数との共振点が3つあり,全部で4つ.
解説:回転1次成分と1次固有振動数との共振点が1つ,回転3~5次成分と2次固有振動数との共振点が3つあり,全部で4つ.
問題7
ある回転機械のキャンベル線図を書くと下図のようになった.この機械の危険速度はいくらであると推定されるか.
- 約1,000 rpm
- 約2,000 rpm
- 約3,000 rpm
- 約6,000 rpm
- 約8,000rpm
正解
正解:4
解説:約3000[rpm]において回転2次成分(約100[Hz])の共振が発生しているので,回転1次成分の共振点である危険速度は3000×2=6000[rpm].
解説:約3000[rpm]において回転2次成分(約100[Hz])の共振が発生しているので,回転1次成分の共振点である危険速度は3000×2=6000[rpm].
問題8
フィールドバランスをするため,初期振動ベクトルを測定した後,試しおもりを回転逆方向120°の位置に1g付加し振動ベクトルを測定した.試しおもりを取外したあと,修正おもりの大きさと角度を求めよ.下図はその時の振動ベクトル図である.
- 0.57g∠90°(回転逆方向)
- 0.57g∠150°(回転逆方向)
- 1.57g∠180°
- 1.57g∠150°(回転逆方向)
- 1.04g∠90°(回転逆方向)
正解
正解:2
解説:便宜上,1目盛を10μmとし,位相遅れを正とする.初期振動ベクトルは30[μm]∠30゜,試し重り付加後の振動ベクトルは30[μm]∠150゜であり,円グラフ上で影響ベクトル(ベクトルの差分)を算出すると,30[μm]∠150゜-30[μm]∠30゜=52[μm]∠180゜.修正重りの大きさは,1[g]/52[μm]×30[μm]=0.57[g].修正重りの位相は,影響ベクトルを30゜回転すれば良いから,120+30=150゜.
解説:便宜上,1目盛を10μmとし,位相遅れを正とする.初期振動ベクトルは30[μm]∠30゜,試し重り付加後の振動ベクトルは30[μm]∠150゜であり,円グラフ上で影響ベクトル(ベクトルの差分)を算出すると,30[μm]∠150゜-30[μm]∠30゜=52[μm]∠180゜.修正重りの大きさは,1[g]/52[μm]×30[μm]=0.57[g].修正重りの位相は,影響ベクトルを30゜回転すれば良いから,120+30=150゜.
問題9
電源周波数が60Hzの環境下で,6極の三相誘導電動機が3%のすべりを生じながら回転している.この場合,電動機の出力回転数(min-1)を求めよ.
- 582 min-1
- 970 min-1
- 1164 min-1
- 1200 min-1
- 1880 min-1
正解
正解:3
解説:回転数は,電源周波数×2/極数×(1-すべり率/100)×60=3[min-1]([min-1]は[rpm]と同じ).
解説:回転数は,電源周波数×2/極数×(1-すべり率/100)×60=3[min-1]([min-1]は[rpm]と同じ).
問題10
下図の振動は、ポーラ線図上どの位置に描かれるか.
- A点
- B点
- C点
- D点
- E点
正解
正解:5
解説:波形から振幅は50[μm],位相はパルス発生時刻を基準として変位最大時刻までの位相を表すから90゜.
解説:波形から振幅は50[μm],位相はパルス発生時刻を基準として変位最大時刻までの位相を表すから90゜.