資格について
ISO18436に基づく資格認証
機械状態監視診断技術者に関する認証制度の骨格がISO 18436-1として発行され、その一分野として振動診断技術者の認証に関する規定がISO 18436-2として発行されました。
ISO 18436-2は、振動による機械の状態監視と診断に関する技術者の訓練と認証に関する要求事項を定めたものです。日本機械学会では、このISO基準にもとづいて、携帯または常設センサおよび機器を用いた機械振動の測定・解析を行う技術者の資格を認証します。
試験のグレードと認証する能力-試験問題例/関連資格とのレベル比較-
機械状態監視診断技術者(振動)は、CatⅠ~Ⅳにより認証を行っています。
CatⅠ:ISO 17359およびISO 13373-1に従い、1チャンネルの振動計で振動計測が正しくできる技術者の資格。
使用するセンサ、解析方法の選択は行わず、計測結果の評価も行わない。
CatⅡ:1チャンネルの振動計で振動の計測とその基礎的な 振動解析を実施できる技術者。
計測結果を適用規格、法規に基づいて評価し、簡単な対策処置を提案できる資格。
CatⅢ:機械の状態監視と診断の実施計画を構築できる技術者。様々な振動解析技術を駆使して診断が実施でき、また、振動監視の計画を構築でき、対策処置を提案できる。遂行業務の目的、予算、費用の評価、人材育成についてマネージメントのための報告書を書くことができる資格。
CatⅣ:先端的な振動解析技術を活用できる、是正処置の提案に加えて設計変更に対しても提案できる、振動に関して指導・教育ができる、ISO規格を評価できる等、全ての機械の振動計測と解析に対して精通している技術者の資格。
関連資格とのレベル比較
機械状態監視診断技術者(振動) | ||||
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カテゴリⅠ | カテゴリⅡ | カテゴリⅢ | カテゴリⅣ | |
工学博士 | □ | □ | ||
技術士 | □ | □ | ||
機械保全技能士 (機械系)一級 |
□ | □ | ||
機械保全技能士 (機械系)二級 |
□ |
機械状態監視診断技術者(振動)は、振動診断の業務品質を保証するための、これまでにない全く新しい実務的な資格であり、カテゴリⅠ~Ⅳを設定することにより幅広い技術レベルに対応しています。
資格の必要性とメリット
○能力要件に関する実例~原子力発電所の設備診断に関する技術指針~
海外認証機関との相互認証
(一社)日本機械学会は、以下の認証機関とISO18436-2に関わる相互認証契約を締結しています。
資格取得者は米国・中南米・中近東・東南アジア・カナダ・韓国など、世界各国において、振動診断技術者の技術レベルをアピールすることができます。
このようなことから、当該資格は、国内のみならず海外の事業展開において、
業務品質保証の資格として役立ちます。
-相互認証契約締結機関-
KSNVE(Korean Society for Noise and Vibration Engineering)/ 韓国
KCIMD(Korean Certification Institute for Machine Diagnostics / 韓国)
CMVA(Canadian Machinery Vibration Association)/ カナダ
※ 2013年8月より韓国での認証事業はKSNVEから韓国状態監視認証協会KCIMD(Korean Certification Institute for Machine Diagnostics)に移り事業協力も継続されております。
※ 2014年1月より米国のVI(Vibration Institute)との相互認証は解消された状態となっておりますが、事業協力、情報交流は継続されています。
- 中国への技術供与も計画中で関連学会との詳細検討段階
今後、グローバル化が進む資格社会にあって、本資格は振動診断技術者が国内、海外で活躍するために不可欠なものになっていきます。
振動パンフレット
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