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「食糧確保と食品の安全確保」
2009年6月12日 13:30
開催報告
1.「我が国の農業と食料安全保障」
農林水産省 食料安全保障課 食料安全保障担当専門官 郡 健次 氏
自給率等国内の食料事情、海外の食料事情の変化、これらを踏まえた国内農業の今後の方向、そして不測時の安全保障など、 国としての視点から幅広くお話いただいた。さらに質疑では、食育への取組み、米や麦などの需要の喚起などに繋がる技術開発が 重要な課題であるとされた。
2.[生鮮農畜生産物が農場から食卓に届くまでの課題」
麻布大学 獣医学部 教授 大木 茂 氏
食品偽装など過去の様々な事件等について解説いただいた後、生協の「産直事業」などの研究成果を踏まえ、安全な食品を 供給するために必要な管理流通システム、安心や信頼に繋がる安全情報の提供のあり方についてお話いただいた。 さらに、食に対するより積極的な関心、学習と理解などが、消費者の課題であるとされた。
3.「食料輸入に対する安全対策」
三栄源エフ・エフ・アイ(株) 伊藤 澄夫 氏
安全や購入時の選択などに対する消費者の意識に始まり、食品添加物の安全性、輸入食品に対する監視の仕組みや監視状況などに ついてお話いただいた。さらに、不安等の情報に対して説得力のある反論をしっかり行なうなど、消費者の安心に繋がる情報提供が 重要とされた。
4.「総括」
どの講演も単に機械技術の紹介や課題の列挙のみに留まることなく、過去の事件や事故の解説から消費者意識、選択行動に至るまで、 機械開発分野の我々には新鮮かつ示唆に富んだ深い内容であり、それぞれ40分程度の持ち時間では不足気味であった。 最後に、司会の笠井先生より、今回の公演内容を各自持ち帰り、今後にお役立てください、とのあいさつで締めくくっていただいた。