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「健康を支える食品と安全~安全・安心な食品をつくる機械とシステム~」
2008年3月17日 13:15
開催報告
1.「食品製造の安全を支えるサニタリ技術と設備の動向」
味の素(株)生産技術開発センター,産業・化学機械と安全部門 副部門長 佐田守弘氏
製造現場でのリスクの管理ということで,製造設備を清潔に保つための洗浄技術や設備,食品の安全に関する規格,そして,食の安全を 守るための技術者倫理,企業倫理にまで踏み込んでお話しされた。
2.「情報と農産物の安全・安心-トレーサビリティは本当に役立つの?-」
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品工学研究領域 計測情報工学ユニット長 杉山純一氏
トレーサビリティを中心に,食品の情報を管理,提供するシステムとその実例として「青果ネットカタログ(SEICA)」の開発と活用について, また,安全・安心を可視化する検出技術などをお話しされた。
3.「安全な食べ物-絶対に安全な食べ物はあるの?-」
聖徳大学 人文学部 人間栄養学科 教授 永田忠博氏
近年の食の安全を脅かす様々な要因や残留農薬,有害微生物,自然の食物中の有害成分などについて解説され,食品の安全に絶対はない, との観点から,有害成分のリスクとベネフィットの考え方についてお話しされた。
4.「パネルディスカッション、総括」
講演の後には,講師の先生方に福田部門長を加えた4名をパネリストとしてパネルディスカッションを行った。まず,各講演に関する会場 からの質問などを受け付けた後,司会者から「中国製冷凍ギョウザへの毒物混入事故(事件)」についてのコメントを求めたところ議論が 沸騰し,終了時間一杯まで議論が続いた。 最後は部門幹事の柏嵜先生の閉会あいさつで締めくくっていただいた。 宣伝不足,準備不足もあって,満員御礼とはいかなかったが,全くの飛び入りで参加された一般市民の方が数名おられ,食の安全への関心 の高さがうかがわれた。しかしながら,独立した行事として多くの一般市民を集めるというのは容易ではないことを痛感した。