A-TS 05-13 九州地区流体工学研究会 (自1997年9月 至2004年8月)
   主査 青木 俊之(九州大学)
   幹事 荒巻森一朗(九州大学)

 本研究会は,「これまで研究者が個別に抱え,解決に当たってきた流体工学の教育と研究に関する種々の問題を,九州地区に属する者が組織的に当り,互いに情報交換することによって,九州地区の教育と研究のポテンシャルを向上させる.」を目的に活動を行っている.
主な活動としては,夏期に阿蘇近郊の九州地区国立大学九重共同研修所で行われる「九重トークイン」と年度末の日本機械学会・九州支部講演会に併せてその時々の最新トピックを取り上げた講演会である.

■活動 その1

 九重トークインは,阿蘇外輪山にある九重共同研修所に教員・職員が共に1泊2日で集い最新の研究トピックや現在抱えている問題点を皆で討議できる場となっている.第4回(2003年)では教員と学生を合わせて41名が集まり,10件の話題提供に対して様々な意見交換を行った.回を重ねるごとに話題提供希望数が増えており,幹事の悩みの種である.
色々な話題に触れることも楽しいのであるが,学生の中には夜の懇親会を楽しみにしている者もいるようである.毎年26時にお開きとなるのであるが,研究について熱い討論を交わしているグループも有れば,先生方の実験の苦労話に学生が熱心に聞き入っている姿も見え,大変好評である.

以下に,2003年8月に行ったトークインのプログラムを示す.

   第4回九州地区流体工学研究会トークイン(九重)プログラム

    第1日(8/11(月))

     13:45ころ 現地集合
     14:00〜17:00 研修会第1部(研究発表その1)
      1) 川嶋竜之介 (九州共立大)「ポンプ浮遊羽根車の回転姿勢計測に関する研究」
      2) 濱 徳志 (九州共立大)「流れによって振動する円柱と渦発生に関する研究」
      3) 薬師神博一(九州大)「遠心羽根なしディフューザにおける旋回失速抑制装置の提案」
      4) 濱川洋充(大分大)「管後方に渦が形成されない配列の管群において発生した気柱共鳴現象」
      5) 田中征将(佐賀大)「軸対称噴流に及ぼす非平衡凝縮の影響に関する研究」
      6) 權(Kweon Yong-Hun)(九州大)「超音速噴流の流動機構と騒音特性」
     17:30〜19:00 夕食及び入浴
        食堂営業時間が17:30〜18:30の1時間だけ(18:30には閉店)です
 
    19:00〜20:30 研修会第2部(研究発表その2)
      7) 与那嶺牧子(九州大)「内部流動における複合閉塞現象に関する研究」
      8) 松崎和愛(熊本大)「正方形ダクト減速流路内はく離流れの数値解析」
      9) 佐々木壮一 (長崎大)「平板翼後流の後流に形成される定在波とコヒーレント構造」
     20:30〜 懇親会(その後,流れ就寝)
      ボイラは22:00で止まりますが,風呂は1晩中入浴可能です.小さいながら温泉もあります.

    第2日(8/12(火))
    〜8:00 朝食
     8:30〜10:00 研修会第3部(研究会について)
      10) 荒巻森一朗 (九州大)「ダイナミックPIVについて」
      九州地区流体工学研究会の今後の活動について
    10:00 解散

■活動 その2

 九州支部講演会に併設した会合では1年間の活動報告に加えて,講演会を行っている.
ここ2年の講演者名および題目を以下に挙げる.
●2002年
 松尾一泰 先生:「圧縮性流体力学の教育と研究雑感」
    特に「圧縮性流体力学と非圧縮性流体力学の違いは,密度変化の考慮の有無にある」ことから「講義では二つの学問のように教えているけれども,一つの学問である」ことを念頭においていてほしいと話されていました.

●2003年
「海外流体工学研究動向について」
  1.川原顕磨呂 先生 (熊本大学):トロント大学滞在ばなし
  2.木上洋一 先生(佐賀大学):フォンカルマン流体力学研究所滞在報告
  3.渡邉聡 先生(九州大学):CALTECHでの流体工学研究動向
  4.濱川洋充 先生(大分大学):ユタ大学におけるガスタービン翼冷却法の研究動向
  5.宮崎康次 先生(九州工業大学):ナノ微細構造を用いた熱物性制御
  6.渡部正夫 先生(九州大学):医用工学における流体工学の可能性について考えること

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