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2013年度部門賞と一般表彰の受賞者の紹介
部門賞受賞者
部門功績賞
辻内 伸好(同志社大学 教授)
2009年度(第87期)機械力学・計測制御部門の部門長を務め、また部門講演会であるDynamics and Design Conference 2010の実行委員長として部門の発展に貢献いたしました。また、当部門の国際会議である5th Asian Conference on Multibody Dynamicsの実行委員長としても活躍しております。さらには学会の論文集の編集委員、チーフエディターなどを歴任しており、部門所属の研究者として学会全体の発展にも寄与しております。
部門国際賞
齋藤 修(IHI 部長)
ISO TC108(振動、衝撃、保全委員会)/SC2(機械の振動分科会)/WG7(第7 分科会)は磁気軸受のISO国際標準化を図る委員会で、1997 年のWG7 設立を日本が提案し、規格ISO14839 シリーズを開発しております。同氏は、設立以来、国際的に熱心かつ精力的にWG7 活動に参画されて来ました。 特に、ISO14839 Part4 Technical Guidelines(第4 部磁気軸受技術指針)の開発では、プロジェクトリーダーに就き、規格制定に向けて一切の責を担いました。第4部は、そのタイトルが示すように磁気軸受製作や運用に関わるノウハウを含む部分が多く、規格として成立が危ぶまれていましたが、磁気軸受への深い知見、独特なリーダシップ、国際的分業作業の管理能力などに冴えが有り、最終的に2011 年に原稿完成、規格は翌年に出版されました。この間の活動に対し、2012 年次報告では感謝の辞が同氏に与えられました。また、同氏はISO 対応の日本国内委員会委員長( 2006 ~2012)としても活躍し国内の磁気軸受メーカの意見を集約し、ISO 規格へ反映させました。
学術業績賞
近藤 孝広(九州大学 教授)
部門において先駆的な研究活動に従事されており、非線形振動、自励振動、非線形制御などに関する幅広い分野で顕著な業績を挙げております。特に、大規模非線形系に対する振動解析手法として、拘束モードを用いた低次元化法および適切なモード座標の抽出法を開発し、多自由度非線形振動系の高精度な解析を実用的なレベルで実現されております。また、パターン形成現象の第一人者としても周知されており、接触回転系におけるパターン形成現象に対する動吸振器を利用した防止対策に関する研究業績はすでに実用化され、産業界の発展に大きく寄与しております。さらに、非線形振動の解析法に関する著書を執筆されるとともに、学会や研究会において若い研究者に向けた講演を行い、非線形振動の新たな研究展開に指導的役割を果たしております。
技術業績賞
鈴木 重信(ブリヂストン フェロー)
1995 年の阪神・淡路大震災、2011 年の東日本大震災の2 度の大きな地震で免震建物の有効性が認識され、免震技術の普及が急速に進んでいます。ブリヂストンでは1980 年ころより免震装置用積層ゴムの研究に着手し、1980 年前半より免震ゴムを実用化し市場に投入しています。同氏はブリヂストンにおいて、免震ゴムの機械的性質や地震応答解析に必須の復元力モデルの開発で中心的な役割を果たされました。特に高減衰積層ゴムの一連の研究はその実用化に大きな役割を果たされました。我が国の当該分野における草創期の基盤技術から応用までの研究と評価される氏の一連の研究成果は日本機械学会論文集に多く発表されており、その後の建築構造物は、もちろん、土木、機械構造物まで多岐に渡る免震構造の研究開発や技術展開に大きな影響を与えました。
部門一般表彰者
部門貢献表彰
兼森 祐治(酉島製作所 技監)
部門において、学会と民間企業が一体となって熱心に活動する組織の一つにv_BASE 研究会があります。当研究会は、実際に産業界で遭遇した振動問題解決事例のデータバンクを構築しようとするもので、1991年に発足以来、23 年の活動歴を誇り、データ1000 件を目標に現在880 件付近を通過中です。同氏は、当研究会の長年の熱心な委員であり、其の努力は評価されv_BASE 研究会主査に2009 年に推挙され、2013 年までに約5 年間に亘って会の運営を総帥されました。この間、毎年開催されるD&D 大会においてv_BASE フォーラムを実施し座長を務められました。これらのフォーラムを通じ、2009 年36 件、2010 年37 件、2011年27 件、2012 年、34 件、2013 年32 件で計168 のデータを収集し、データバンク構築に多大な貢献をされました。また、この間、韓国における振動セミナー(2012)やインドネシアBKS-TM、JSMEv_BASE Workshop(2013)の開催に理解を示し、v_BASE活動の国際化の観点から其の実行に向けて尽力されました。また、今までのv_BASE 活動を総括した論文を共同で著されました。
山崎 徹(神奈川大学 教授)
長年部門で活躍しており、2012年度(第90期)の部門幹事として部門の活性化に大いに貢献いたしました。また部門講演会であるDynamics and Design Conference 2013において、幹事としてその開催と運営に尽力し、講演会を盛会に導きました。さらには、日本機械学会の研究分科会の委員や幹事、校閲委員などを歴任されており、学会本体に対しても、部門に所属する研究者として大いに貢献しております。
オーディエンス表彰(Dynamics and Design Conference 2012 優秀発表者)
山下 清隆 (福井工大)
論文名:内部流による弾性送水管の空間運動(複数の固有振動が不安定となる場合)
岩村 誠人(福岡大)
論文名:受動ストレージ要素とフライホイールを用いた省エネルギーマニピュレータの開発
高井 飛鳥(大阪府立大大学院)
論文名:遺伝的アルゴリズムを用いた身体負荷を最小とする椅子からの立ち上がり動作の生成
第13回「運動と振動の制御」シンポジウム 優秀発表者
石上 玄也(慶應大)
論文名:筋張力の発揮能および動作変換率からみた定速走における支持脚筋群の動的特性
スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス2013 優秀発表者
小西 康郁 (東北大)
論文名:卓球ボールにおける負のマグヌス力の測定