部門沿革
部門発足の経緯
当部門の設立は1970年に日本機械学会に設置された「生物機械工学研究会」までさかのぼることが出来ます.土屋喜一主査(元 早稲田大学),梅谷陽二幹事(元 東京工業大学),棚沢一郎委員(元 東京大学)らが中心となり,主としてバイオメカニクス及び関連分野の研究動向などが2年間に亘り調査されました.
その後しばらくの間,この分野の研究者がまとまって活動できる場は無いという状況が続き,幾つかの学会に分散して細々と研究発表する時期が続きました.1977年になり日本バイオレオロジー学会が設立され,ようやく国内におけるバイオメカニクス関連学会が創設されますが,依然バイオメカニクス・バイオエンジニアリング領域の研究は組織ではなく個々人の活動に委ねられる状況がつづきます.
このような問題を解決するために,1985年に日本ME学会(現 日本生体医工学会)に専門別研究会の一つとして「バイオメカニクス研究会」が設置され,ようやくバイオメカニクスの研究発表の場が確保されることとなりました.研究会を通じてバイオメカニクス研究の重要性・必要性が啓蒙されると共に,新たな研究者の掘り起こしにもつながりました.さらに,機械工学を基盤とする研究者の間で日本機械学会の中に活動できる場が必要であるとの認識が高まり,1986年同学会内において「バイオエンジニアリング委員会」が設置されました.日本機械学会の部門制への移行に伴い同委員会が改組され,1987年(日本機械学会 第65期)「バイオエンジニアリング部門」が設立されました.