名古屋大学 大学院工学研究科 教授 松崎雄嗣 この度の部門賞受賞は、当部門の皆様はもとより、多くの方々のご支援に恵まれて いたお陰です。心からお礼申し上げます。 業績の多くは、研究室に在籍していた松本健志(現)川崎医療短期大学講師、池田 忠繁(現)名古屋大学大学院講師を中心とした学生諸君、実験指導の佐々木敏幸技官 に負っています。航空宇宙技術研究所に在職中の1973年から2年間、客員研究員とし て Univ. of Calif., San Diego に於いて、Y.C.>Fung(現)名誉教授にバイオメカニ クス研究の手ほどきを受け、その後も何かと暖かい配慮を受けて来ました。78年から 航空宇宙とは直接関係のない肺の研究を東北大学(その後、東海大学)の中村俊夫博 士(現、聖マリアンナ医科大学)と始める事が出来たのは、阿部博之東北大学教授 (現、学長)が仲介され、川崎俊夫航技研所長(当時)が共同研究を(後日、行政管 理庁の立入検査で問題となるほど異例にも)了承したからでした。東海大学との共同 研究の実現には科学技術庁長官の承認までの手続きを陰でまとめて下さった方も居ま した。 当学会との関わりは材料力学委員会企画の第881回講演会「生体工学と材料力学」 (77年4月開催)からで、講師は筆者のほかに、阿部学長、立石哲也(現)産業技術 融合領域研究所グループリーダ、故瀬口靖幸大阪大学教授でした。以来、この方々に は、林紘三郎大阪大学教授、梶谷文彦川崎医科大学教授と同様に大変お世話になって 来ました。日本喉頭科学会長新美成二東京大学教授にも声の研究に付いて長い間ご教 示を受けて参り、本年3月には同学会総会講演会の声のパネル討論に講師を仰せつか りました。今後は声の研究に一層力を注ぎたいと考えています。 航空宇宙を専門とする筆者は、約25年にわたりバイオエンジニアリングの研究に も携わり、当部門の会員諸兄をはじめ、多くの貴重な友人を得ることが出来ました。 大変有難いことです。