1―3.「21世紀への挑戦」に学んで

                                          帝人株式会社エンジニアリング研究所
                                      システム機器開発室  山本 創太

 今回のセミナーを含め、バイオエンジニアリング部門の講演会に参加する度に感じ
るのが、研究テーマの多彩さであります。研究対象も細胞から個体、計測/診断技術
にまでおよび、他の医学関係の学会などに比べ、あらゆる分野を網羅している観があ
ります。今回、土屋先生はじめ諸先生方のレクチャー、スピーチを拝聴し、自分の個
性をしっかりと持ち、かつ新しい分野に対し挑戦的であることがユニークで先進的な
研究を進める秘訣と感じました。仕事、研究に対して貪欲であり続けることは、多分
野にまたがる知識を要するバイオエンジニアリングに携わるにあたり特に必要である
ことを再認識いたしました。
 バイオエンジニアリングと医療は密接に関係しております。弊社も医に関わる企業
のひとつでありますが、医に携わる以上、現状を改善し続ける努力を続けねばならな
い義務があると考えます。妙中先生のレクチャーにおいて、各企業がPL法を警戒し、
消極的になる傾向があるとの御指摘がありました。製品を供給する立場として、その
安全性に強く配慮することは当然であります。しかし、新しい知識、技術を実用化
し、社会に供するための努力を続けることもまたメーカーの責務であるとも考えま
す。今後とも諸先生方から大いに学び、Quality of Lifeの向上に貢献したいと考えて
おります。
 今回は泊まり込みということで、リラックスしつつも、講演会に集中できた3日間
でした。大変有意義な学習と啓発の機会を設けて頂いた大場先生はじめお世話下さっ
た皆様に感謝いたします。


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