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RC228


 
1. 分科会名称

『噴霧特性の計測・数値解析手法の最新技術に関する調査研究分科会』

2. 主査名 千田 二郎  (同志社大学 工学部 教授)
3. 設置期間 2006年4月〜2008年3月(2年間)
4. 活動目的・内容

分科会設置の目的
 液体噴霧微粒子や粉体微粒子を製造する種々の噴霧操作技術は、内燃機関、燃焼器、塗装、製薬・医療、農業、化学プラント、食品工業など種々の工学分野に おいて多数使用されている。例えば、内燃機関や燃焼器の分野では高圧噴射技術による液体の微粒化過程が混合気生成・蒸気形成過程を支配するが、微粒化の限 界が究明されていない。
・ 塗装の分野においても微粒化の限界が塗装品質を左右する。
・ 化学プラントや食品の分野においても各種の粉体微粒子の粒径サイズが製品の品質を左右する。
・ 医療用や殺虫剤用の各種噴霧器においては減圧沸騰現象による効率的な液体の微粒化や蒸気形成過程を利用している。

 これら各種の噴霧操作技術において液体噴霧微粒子(液体金属を含む)や粉体微粒子の粒子そのものの大きさ(平均粒径とその分布)の制御がキーテクノロジー であるため、現行のRC215ではその粒子径の限界や「微粒化効率」に関する内容を研究課題とした。
 このRC215の研究活動を通じて、「微粒化効率」そのものが各種応用分野においてその噴霧特性に必要な項目を重視して独自に定義すべき内容であること が議論され、同時に、その微粒化限界に関わる計測手法の限界究明と、さらに数値解析研究による微粒化限界の算定も必要であることがわかった。
 そこで本研究分科会では、RC215で調査研究した、微粒化研究の究極の目標である「微粒化効率」の定量的な検討のための基礎的なデータベー スを提供することを目的として、計測手法と数値解析手法の最新技術情報の調査と基礎研究を行う。計測手法においては、噴霧液滴、蒸気濃度、速度場の定量的 計測手法の最新情報を調査研究する。また、数値解析研究では、各種の噴射ノズル構造、噴射条件における液膜、噴流の微粒化過程に関わるモデリングを含めた 最新の研究事例の調査研究を実施する。
 さらに、微粒化に関連する企業の研究者の方々の最大の関心事は、まさに本RCで取り上げる計測技術と数値解析技術の最新動向であると考えており、本研究 分科会の成果が参加企業の技術者各位に直接的なメリットとして還元できるものと考えている。

活動計画の概要

【上期/第1年度(2006年4月〜2007年3月)】
(1) 分科会:年5回程度開催する。初年度は計測技術に焦点を当て、最新の内容をその計測対象ごとに分類し、各種手法における計測原理・計測精度・計測限界の検 討を行う。
(2) 試験研究:上記の計測技術に関して、ある同一の噴射条件を設定し、研究者委員が各自の専門計測手法を適用して、その結果を比較・検討する。
(3) 中間報告:年度末に得られた研究成果を中間報告書としてまとめる。

【下期/第2年度(2007年4月〜2008年3月)】
(1) 分科会:年5回程度開催する。ここでは、数値解析手法に焦点を当て、各研究者委員が専門とする解析スキームを紹介する。
(2) 試験研究:各種の噴射ノズル構造、噴射条件における微粒化機構と噴霧特性を種々の数値解析手法で計算し、その結果を比較すると同時に、各スキームの噴霧特 性への感度解析を行う。
(3) 最終報告:2年間の分科会での報告・議論内容および研究者の研究成果を最終報告書としてまとめる。

  以上を通して、開発・設計の現場に役立つ解析情報を提供する。

5. 期待される研究成果

 内燃機関、燃焼器、塗装、製薬・医療、農業、化学プラント、食品工業など種々の 工学分野において使用されている各種の噴霧操作技術において、その製品の品質を左右する、噴霧特性に関する最新の計測技術と数値解析手法を体系的に整理・ 研究することで、より効率的な噴霧製造技術の開発が期待される。特に、各種の噴霧操作技術の研究の主流は、従来からの計測手法に加えて、近年発達の目覚し い数値解析手法にある。

6. 参加負担金 40万円(年間) × 2年
7. 問合せ先 分科会主査
千田二郎   同志社大学 工学部 機械系学科
〒610-0321 京田辺市多々羅都谷1−3
TEL & FAX : 0774-65-6405  E-mail : jsenda@mail.doshisha.ac.jp 


 


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