研究分科会へ

RC226


 
1. 分科会名称

『先進計測技術と数値解析の統合による能動的制御燃焼の国際協力研究分科会』

2. 主査名 森吉 泰生  (千葉大学 工学部 助教授)
3. 設置期間 2006年4月 〜 2008年3月(2年間)
4. 活動目的・内容

 燃焼を利用した エネルギ変換技術は工業的に広く利用されているが,有害燃焼生成物質の低減及び二酸化炭素排出量の抑制と熱効率向上の両立に対する要求はここ数年ますます 厳しくなっている.燃焼機器の技術開発にとって燃焼過程の解明は欠かすことが出来ず,レーザなどを使った診断と数値解析を駆使した燃焼の物理的・化学的解 明に対する企業の要望は強い.本分科会活動ではこれらの要求に対し,基礎研究分野の進展で寄与する.具体的には,計測情報を使った燃焼の能動的制御を行わ せる手法の開発を目指す.参加会社の希望に基づき,いくつかのWGに分かれて燃焼制御を行うのに必要な情報(制御因子)の抽出,それをリアルタイムで得る ための計測手法,さらにその情報を基に数値制御するための数理モデルの開発・検証を行う.具体的対象として,筒内ガス/燃料混合過程と着火過程について行 うことを決めている.これらの課題設定と解決のためには産学連携が不可欠であり,燃焼の計測と数値解析の専門家から構成される本分科会のような組織が必要 である.

 一方でこれまでの分科会活動を通し,IEA(国際エネルギ機関)における緊急課題として取り組まれている共同研究「燃焼における省エネルギと環境保全研 究」へ参加し成果を上げるとともに,日本の国際貢献への責務を果たしてきた.近年の急速な技術革新の動向を捉え,さらなる寄与を行うため,毎年開催される 研究集会への委員派遣,IEA参加国を中心とした研究機関の訪問と研究者交流,国際共同研究の推進も本分科会の重要な柱である.これにより公表前の研究成 果をいち早く入手でき,参加企業の技術開発への最新情報の提供を可能にする.参加企業にはIEAの活動に積極的に参加している会社として報告書に記載され るというPR効果も伴う.

 また,燃焼による環境汚染とエネルギの有効利用は全地球的課題であり,東南アジア諸国との情報交換と研究開発への技術的サポートなど日本への期待は大き い.これらの対応は単独企業や機関では困難であり,産学連携の本分科会を介して研究者・技術者交流を支援し,参加企業との情報交換を推進する.

5. 期待される研究成果

 CO2排出量低減など,世界的に厳しい環境保全要求に対応するため,産業界と 学会,さらに行政を含めた合理的な規制値の設定と,それに対応した高度の燃焼制御技術の開発とが必要となっている.このためには,燃焼に関する高度の計測 技術や基盤的な情報が要求されており,産学の密接な協力の下に研究開発を進める必要がある.また,このような基盤的研究においては,研究開発の最前線にい る企業委員からの問題点の指摘や計測に関わるニーズのフィードバックが極めて重要であり,役割は大きい.

(1)参加会社の希望に基づき,計測情報を使った燃焼の能動的制御を行わせる手法の開発を目指す.そのために i)燃焼制御を行うのに必要な情報(制御因子)の抽出,ii)それをリアルタイムで得るための計測手法,iii)その情報を基に数値制御するための数理モ デルの開発・検証を行う.具体的対象として,筒内ガス/燃料混合過程と着火過程について行うことを決めている.

(2)本分科会で得られる基盤的情報は,次世代の環境対応型燃焼技術開発の推進に有用である.

(3) IEAにおける国際協同研究への参加は,先進国としての我が国の国際的な貢献を果たすことになる.

(4)東南アジア諸国など,燃焼制御技術の未整備な地域に対する技術指導を通じ地球規模での環境保全と資源保護運動に貢献する

(5)海外の先端的な情報をいち早く入手し提供できる.得られた情報を具体的に活用するために,研究者側委員および会社側委員の情報交換の場を設ける.さ らに企業側はIEAに対し,その活動をアピールすることができる.

6. 参加負担金 40万円(年間) × 2年
7. 問合せ先 分科会主査
森吉 泰生   千葉大学 工学部 電子機械工学科熱流体エネルギー学分野
〒263-8522 千葉市稲毛区弥生町1-33
TEL: (043) 290-3182  FAX: (043)290-3039  E-mail:ymoriyos@faculty.chiba-u.jp 


 


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