大会委員長挨拶



『グローカルに貢献する機械工学!マイクロ・ナノ,エネルギーと環境,人材と教育を通して』


大会委員長写真  21世紀に入って,環境,人口,食料,エネルギーなど益々課題が顕在化してきております.持続社会を維持し,これらの諸問題を解決していくためにはあらたな技術の展開とそれを担う人材が必要であり,機械工学にかかわる我々もその期待に応えていかなければいけません.

 2009年度の年次大会を平成21年9月に盛岡で初めて開催しますが,大会テーマは「マイクロ・ナノ」,「エネルギーと環境」,「人材と教育」です.年次大会のテーマは学会から社会に向けてのメッセージです.人類が直面する問題の解決に,機械技術者,研究者がそれぞれの立場から大会テーマをキーワードとして多様な貢献していくという決意でもあります.

 本大会テーマは2008年度の横浜国立大学と同じではあります.「マイクロ・ナノ」と「エネルギーと環境」は学会のポリシーの継続性の意味で掲げました.しかし「人材と教育」に関してはその視点を変えております.それは,地方の時代と呼ばれておりますが,大都市集中の一方で地方の衰退が問題視されているのも事実です.機械技術者の人材と教育に関して機械学会の視点がともすれば大企業あるいは大規模大学中心で語られますが,岩手の地では地方大学,中小企業といった視点をも考慮することを提案しております.そのような意味でグローバルとローカルを組み合わせた和製英語の「グローカル」を標語に用いました.テーマに沿った特別講演,特別企画や市民フォーラムなど様々な企画を計画しております.

 岩手の9月は空が澄み渡り大学からは秀峰岩手山が望めます.快適な自然をバックに機械工学について語りあいましょう.ぜひ多くの会員皆様のご参加を期待しております.

 われわれは責任の重さを感じながらも,皆様を歓迎すべく準備に余念がありません.


平成20年9月18日
日本機械学会 2009年度年次大会・大会委員長
岩渕 明