No.14-137 第13回技術者のための技術者倫理セミナー
-事故・不祥事の背景から学ぶリスクマネジメント:スタップ論文から何を学ぶか-
(技術と社会部門,イノベーションセンター 合同企画)
協賛(予定)日本技術士会,可視化情報学会,計測自動制御学会,自動車技術会,精密工学会,ターボ機械協会,日本計算工学会,日本航空宇宙学会,日本塑性加工学会,日本鋳造工学会,日本マリンエンジニアリング学会,日本ロボット学会,溶接学会,化学工学会,日本建築学会,土木学会,電気学会,日本化学会,電子情報通信学会 |
開 催 日 2014年11月29日(土)10.00~17.00 |
会 場 東京工業大学キャンパスイノベーションセンター東京 5階501室 〒108-0023 東京都港区芝浦3-3-6 JR山手線・京浜東北線 田町駅から徒歩1分 都営地下鉄浅草線・三田線 三田駅から徒歩5分 http://www.cictokyo.jp/access.html |
今回のテーマおよび論点 「研究倫理:スタップ論文から何を学ぶか」 2014年1月に理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の小保方晴子ユニットリーダーらが新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の作成に成功したと報道されたが,その驚きと期待が冷めやらぬ間に論文の不正疑惑が指摘された.共著者も巻き込み,科学誌ネイチャーに掲載された論文は取り下げられたが,現在(8月10日)でもその問題の解決には至っていない.捏造,改竄などの研究倫理に反する事例はこれまでもあり,有名なところでは,2002年に発覚した,アメリカ・ベル研究所のヘンドリック・シェーンによる超伝導に関する論文捏造がある.彼はそれまで数々の賞を受賞しており,ノーベル賞が間近と言われていた.その時も共著者の責任,科学誌の査読について議論になった. 今回のセミナーではこの論文について取り上げるが,スタップ細胞の有無や理研の組織について議論するのではなく、研究所や大学における研究組織として,また、企業における研究開発組織としてこのスタップ論文から組織として何を学ぶか,日常どのような心構えが必要か,若手研究者に対してどのように指導する必要があるか,共著者における責任などについて議論を行う。 |
<討論課題> 1.部下が測定したデータの信憑性が疑われたとき,リーダーはどうすべきか. 2.論文の共著者の責任とはなにか. について,リーダーがとるべき行動,共著者の立場などについて,全員で討論し,考えてみたい. セミナーでは,次の手順により議論を進める. 1.事前に配付された資料による自主学習. 2.グループ意見交換において,自分の意見を明らかにする. 3.全体討論において自分の立場を明確にして議論する. 事前に配付する資料を読んで頂いて,参加されることを前提とする. |
趣 旨 科学・技術の蓄積・普及により現代社会が著しい発展を遂げていることは誰もが認めることであり,そのための専門技術の重要性とそれを担う専門技術者の重要性はますます大きくなる.さらに技術の複合化,総合化は技術者がその専門領域にのみ留まることを許さず,関連分野を含めて専門職として社会に積極的に関与することが求められている.しかしながら,技術者が責任を持って行動するために必要な組織や社会における地位は変わらない. 技術に関わる事故・不祥事は,注意不足/説明不足等による技術者の能力に起因するもの,不適当な情報により境界の線引きを誤るもの,技術的問題は判っているが組織のリスク判断逸脱等の様々な状況があるが,いずれにしても技術を専門としている技術者の関わりが大きく,技術者が主体となって解決しなければならない. このセミナーでは,過去に起きた事故・不祥事を取り上げ,明らかになった客観的な情報からその背景を掘り下げ,共通認識を持った上で,自分自身がその当事者であったらどのように行動するかを小さなグループ別に討議することを通して技術者倫理について学んでいただく. |
プログラム
10.00~10.10/セミナーの趣旨説明,本日の進め方 横浜国立大学 大学院工学研究院 教授(主査)高田 一 10.10~10.50/スタップ問題の概要 東京工業大学 イノベーションマネジメント研究科 客員教授 中村昌允 10.50~11.10/討議の進め方 オカダ・アソシエイション 技術士 岡田惠夫 11.15~14.00/グループワーク 14.00~17.00/技術者倫理に関する全体討論 (株)日機装技術研究所 技術顧問 技術士 小西義昭 明治大学 理工学部 准教授 村田良美 講師全員 司会 高田 一 |
定 員 30名,申込み先着順により定員になり次第締め切ります. |
参加費(資料代含) 会員3,000円,会員外5,000円,参加費は当日会場にて申し受けます.11月14日までに,お申し込み下さい.事前に(11月21日ごろ)E-mailで資料を送信いたします.以降は,定員に余裕がある場合,当日受付いたします.資料配布後のキャンセルはできません. |
申込方法 「No.14-137第13回技術者のための技術者倫理セミナー参加申込み」と題記し,(1)所属学協会,(2)氏名,(3)勤務先・所属,(4)E-mailアドレスを明記の上,E-mailにて下記までお申し込み下さい. |
申込先・問合せ先 日本機械学会 技術と社会部門(担当職員 曽根原 雅代)/E-mail:sonehara@jsme.or.jp/FAX(03)5360-3508 |