編集後記 |
TED Newsletter No. 85の編集を終えて |
ひとが豊かに,ひとらしく生きるという観点で,高度な医療の提供は人類社会の重要な課題です.医療を通じたQOL (Quality of Life) やADL(Activity of Daily Life)の向上に繋がる様々な課題を解決し,よりひとにやさしい社会を創成するための生体機能の把握や患者様の負担が少ない医療技術の提供について,様々な先端研究が進められています.
そこで今回のTED PLAZAでは,伝熱分野における最先端の医工連携事例を,3名の先生方から話題提供いただきました.弘前大学の岡部孝裕先生からは,非侵襲の有効熱伝導率計測による皮膚がんの定量診断に関するご研究を,芝浦工業大学の河野先生からは,ふく射物性計測を用い抗がん剤による皮膚の色素沈着の計測や原因究明を行ったご研究を,青山学院大学の麓耕二先生からは,脳低温治療に応用される咽頭冷却用カフの冷却効率の向上や最適形状の検討に関するご研究を,それぞれご紹介賜りました.
先生方のご尽力やお心遣いのおかげで,伝熱の3形態(伝導,ふく射,対流熱伝達)それぞれが,次の医療を担う物理現象のキーになることを理解できました.医工連携と伝熱工学の関係を俯瞰的に一覧できる特集を組むことができました.大変ご多用の中,貴重な記事をご提供いただいた3名の先生方に心から御礼申し上げます.
(編集担当委員:江目・福江)
●第96期広報委員会
委員長: |
西 美奈 | (電力中央研究所) |
幹 事: |
大徳 忠史 | (秋田県立大学) |
委 員: |
岸本 将史 | (京都大学) |
| 江目 宏樹 | (山形大学) |
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早川 晃弘 | (東北大学) |
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福江 高志 | (金沢工業大学) |
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松岡 常吉 | (豊橋技術科学大学) |
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李 艶栄 | (茨城大学) |
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