編集後記 |
TED Newsletter No. 83の編集を終えて |
現在,日本における科学技術政策において,産学官連携が積極的に推進されています.文部科学省の定めるところでは,『「産」の研究開発は経済活動に直接結びついていくという意味で重要な役割を担っている.
「学」は,学術研究を基本的使命とし,未来を拓く新しい知の創造と人類の知的資産の継承等の役割を担っている.』とされています.
本号のTED Plazaでは,「産」を担っている民間企業における,熱工学分野の研究開発をご紹介頂きました.
川崎重工業株式会社の岡田邦夫様には,将来の低炭素・水素社会のための,水素ガスタービン発電におけるドライ低NOx(窒素酸化物)水素専焼燃焼器の開発状況についてご執筆いただきました.非常に困難とされる水素燃焼について,最先端の研究をご紹介いただいております.
日本ガイシ株式会社の近藤良夫様には,近年,ふく射伝熱の研究分野で盛んに研究されている波長選択制御技術を実用化された研究開発の例として,選択波長赤外線を用いた新規熱処理プロセスについてご執筆いただきました.産学連携を成功させた大変興味深い研究活動をご紹介いただいております.
お忙しい中,ご執筆を快諾くださり,編集作業に根気強くご協力くださった皆様に,心より御礼申し上げます.
末筆となりましたが,第94期(2016年度)熱工学部門賞・部門一般表彰を受賞された皆様の栄えある受賞を心からお祝い申し上げますとともに,2017年度年次大会を成功裏に収められた関係者の皆様のご尽力に敬意を表します.また,台風という大きなアクシデントにも関わらず,TFEC9を成功裏に収められた関係者の皆様のご尽力に敬意を表します.多くの皆様のご参加を賜り,活発な研究交流を頂きました.現在も台風に起因する業務が続いておりますが,次号ではTFEC9の様子をお伝えすることができる見込みです.
(編集担当委員:福留・江目)
●第95期広報委員会
委員長: |
染矢 聡 | (産業総合技術研究所) |
幹 事: |
片岡 秀文 | (大阪府立大学) |
委 員: |
江目 宏樹 | (山形大学) |
| 大徳 忠史 | (秋田県立大学) |
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富樫 憲一 | (北海道立総合研究機構) |
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早川 晃弘 | (東北大学) |
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福江 高志 | (岩手大学) |
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福留 功二 | (立命館大学) |
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著作権:2017 一般社団法人 日本機械学会 熱工学部門