部門賞・一般表彰贈呈式 |
2013年度部門賞委員会委員長
中部 主敬(京都大学)
熱工学部門では,第91期 (2013年度)の部門賞・部門一般表彰について以下のように決定し,熱工学コンファレンス2014(芝浦工業大学)において贈呈しました.受賞者の方々は,本部門の「部門賞および部門一般表彰規程」により運営委員会構成員ならびに本部門登録会員に候補者を募り,部門賞委員会において部門賞5名・部門一般表彰8名を選考し,運営委員会の審議を経て決定されました.また,贈呈式では,第91期 (2013年度)に本部門より若手優秀講演フェロー賞を受賞された以下5名の方々の紹介も行いました.
第91期(2013年度)熱工学部門賞・部門一般表彰 受賞者一覧(敬称略)
熱工学部門賞 | ||
功績賞(永年功績賞) | 芹澤 昭示 | |
功績賞(国際功績賞) | Sung Tack Ro | (Emeritus Professor of Seoul National University) |
功績賞(研究功績賞) | 飛原 英治 | (東京大学 教授) |
功績賞(技術功績賞) | 飯山 明裕 | (日産自動車椛麹研究所 エキスパートリーダー) |
業績賞 | 高松 洋 | (九州大学 教授) |
部門一般表彰 | ||
貢献表彰 | 伊藤 昭彦 | (弘前大学 教授) |
永井 二郎 | (福井大学 教授) |
熱工学部門賞
功績賞(永年功績賞)
芹澤 昭示 氏
贈賞理由:永年にわたり国内外の熱工学,とりわけ原子炉の熱流体工学,気液二相流および沸騰熱伝達に関する精力的な研究とその多大な業績による同分野への貢献,さらに熱工学技術者および研究者の育成に貢献した功績が顕著である.
略歴:
1966 京都大学工学部原子核工学科 卒業
1968 京都大学大学院工学研究科修士課程 修了
1971 京都大学大学院工学研究科博士後期課程単位取得認定退学
1971 日本学術振興会奨励研究員
1972 京都大学原子エネルギー研究所 助手
1981 京都大学工学部原子核工学科 助教授
1992 京都大学工学部 教授
1996 京都大学大学院工学研究科 教授
2006 京都大学 名誉教授
2006-2009 ダイキン環境・空調技術研究所(株)主席調査役
2010-2011 ハルビン工業大学 教授
功績賞(国際功績賞)
Sung Tack Ro 氏
贈賞理由:熱工学,とりわけ伝熱工学分野における数々の国際会議議長や学術誌編修者を歴任し,隣国である我が国を最優先に位置づけた活発な国際学術交流活動を通じて,我が国の熱工学分野の発展に貢献した功績が顕著である.
略歴:
1966 Graduation from Seoul National University
1969 Master Degree of Rose Polytechnic Institute (Rose-Hulman Institute of Technology, at the present)
1972 PhD of Brown University
1973 Assistant Professor of Seoul National University
1979 Associate Professor of Seoul National University
1984 Professor of Seoul National University
2008 Emeritus Professor of Seoul National University
功績賞(研究功績賞)
飛原 英治 氏
贈賞理由:国内外の熱工学,とりわけ冷凍空調技術分野における自然冷媒,蒸発器内沸騰熱伝達特性,システム性能評価等に関する優れた研究を行い,次世代ヒートポンプ技術の開発と発展に貢献した功績が顕著である.
略歴:
1982 東京大学大学院工学系研究科博士課程 修了(工学博士)
1982 東京大学大学院工学系研究科 講師
1983 東京大学大学院工学系研究科 助教授
1999 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
功績賞(技術功績賞)
飯山 明裕 氏
贈賞理由:国内外の熱工学技術,とりわけ自動車用エンジンにおける直噴式ノズルやHCCI燃焼の特性解明,高出力密度燃料電池スタックの開発等,自動車動力源の技術的な発展に貢献した功績が顕著である.
略歴:
1980 東京大学工学部機械工学科 卒業
1982 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
1982 日産自動車 中央研究所機関研究所
(1986-1988 米国カリフォルニア大学バークレー校 社命留学)
1992 日産自動車 総合研究所動力機構研究所
2008 日産自動車 総合研究所燃料電池研究所所長
2010 日産自動車 総合研究所EVシステム研究所 所長
2011 日産自動車椛麹研究所EVシステム研究所 エキスパートリーダー
業績賞
高松 洋 氏
贈賞理由:熱工学,とりわけ生体を対象とした熱物質移動,医療を支援するための熱工学の応用に関する研究業績が顕著である.
略歴:
1982 九州大学大学院工学研究科修士課程 修了
1985 九州大学大学院工学研究科博士課程 修了(工学博士)
1985 九州大学生産科学研究所 助手
1987 九州大学機能物質科学研究所 助手
1990 九州大学機能物質科学研究所 助教授
(1997-1998 カリフォルニア大学バークレー校 訪問研究員)
2003 九州大学先導物質化学研究所 助教授
2004 九州大学大学院工学研究院 教授
部門一般表彰
貢献表彰
伊藤 昭彦 氏(弘前大学)
贈賞理由:熱工学,とりわけ火災・固体燃焼などの分野での研究への貢献,ならびに熱工学部門活動に対する貢献が顕著である.
貢献表彰
永井 二郎 氏(福井大学)
贈賞理由:熱工学,とりわけ燃焼工学などの分野での研究への貢献,ならびに熱工学部門活動に対する貢献が顕著である.
講演論文表彰
論文題目「架橋を有するアモルファスポリマー材料における熱輸送機構の解明」
菊川 豪太(東北大学), Pawel KEBLINSKI(レンセラー工科大学), 小原 拓(東北大学)
菊川 豪太 氏 | Pawel KEBLINSKI 氏 | 小原 拓 氏 |
論文題目「ブタノール水溶液の沸騰伝熱特性」
庄司 正弘(神奈川大学), 小林 靖弘(神奈川大学), 内田 吉彦(神奈川大学)
庄司 正弘 氏 | 小林 靖弘 氏 | 内田 吉彦 氏 |
若手優秀講演フェロー賞
論文題目「三次元積層チップ内マイクロヒートパイプの開発に向けた電気浸透流ポンプの検討」
小栗 吉晴 氏 (東京大学)
贈賞理由:本講演は,三次元積層チップ内マイクロヒートパイプの開発に向けた電気浸透流ポンプに関する研究として,その内容が優れていると同時に,発表方法に創意工夫がみられ,質疑に対する応答も的確であった.講演者の能力と努力は敬意に値するものであり,今後の活躍に期待が持てる.
論文題目 「高圧条件下における乱流噴霧燃焼のlarge- eddy simulation」
北野 智朗 氏 (京都大学)
贈賞理由:本講演は,large-eddy simulationによる高圧条件下における乱流噴霧燃焼に関する研究として,その内容が優れていると同時に,発表方法に創意工夫がみられ,質疑に対する応答も的確であった.講演者の能力と努力は敬意に値するものであり,今後の活躍に期待が持てる.
論文題目 「高圧条件下における予混合気自着火及び火炎伝播の直接数値計算」
大林 努 氏 (東京工業大学)
贈賞理由:本講演は,高圧条件下における予混合気自着火及び火炎伝播の直接数値計算に関する研究として,その内容が優れていると同時に,発表方法に創意工夫がみられ,質疑に対する応答も的確であった.講演者の能力と努力は敬意に値するものであり,今後の活躍に期待が持てる.
論文題目 「MEMS センサを用いたミニチャネル内の沸騰熱伝達機構に関する研究(ミクロ液膜の形成・ドライアウト特性)」
齊藤 拓也 氏 (明治大学)
贈賞理由:本講演は,MEMS センサを用いたミニチャネル内の沸騰熱伝達機構に関する研究として,その内容が優れていると同時に,発表方法に創意工夫がみられ,質疑に対する応答も的確であった.講演者の能力と努力は敬意に値するものであり,今後の活躍に期待が持てる.
論文題目 「ポアネットワークモデルを用いたループヒートパイプ蒸発器の気液熱流動挙動の解析(低熱負荷時のモデル構築)」
西川原 理仁 氏 (名古屋大学)
贈賞理由:本講演は,ポアネットワークモデルを用いたループヒートパイプ蒸発器の気液熱流動挙動に関する研究として,その内容が優れていると同時に,発表方法に創意工夫がみられ,質疑に対する応答も的確であった.講演者の能力と努力は敬意に値するものであり,今後の活躍に期待が持てる.
第91期(2013年度)熱工学部門賞・部門一般表彰贈呈式 受賞者記念撮影 |