日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第7号

民間航空機用FJR710ジェットエンジン

 FJR710エンジンは1971(昭和46)年、通商産業省工業技術院の大型プロジェクト「航空機用ジェットエンジンの研究開発」の下で開発された、わが国初の高バイパス比ターボファンエンジンである。
 この研究開発は、航空宇宙技術研究所(現宇宙航空研究開発機構)が要素研究、運転試験を担当し、石川島播磨重工業株式会社(現株式会社IHI)、三菱重工業株式会社、川崎重工業株式会社の3社が設計試作を担当した。
 このエンジンの高空性能試験が英国のNGTE(当時)で行われ、その高度な技術が認められ、国際共同開発エンジンV2500に繋がり、現在エアバスA320等に搭載されている。また本機も、航空宇宙技術研究所の短距離離着陸実験機「飛鳥」に搭載されるなど、わが国の民間航空エンジンの礎となったエンジンである。FJR710/600Sエンジンの主な仕様は、推力4.8ton、燃料消費率0.39kg/hr/kg、バイパス比6、全体圧力比19、質量1,080kgである。

《写真提供:独立行政法人 宇宙航空研究開発機構》

公開(事前予約)

独立行政法人 宇宙航空研究開発機構

開館時間:
10:00~17:00
利用料:
無料
休館日:
土、日、祝日、年末年始
住  所:
〒182-8522 
東京都調布市深大寺東町7-44-1
電話番号:
0422-40-3961
HPアドレス:
https://fanfun.jaxa.jp/visit/chofu/
交通機関:
JR中央線吉祥寺駅南口下車バス8番(調布駅北口行き)「航研前」下車
※「機械遺産 FJR710」には専任の説明員は居ませんので見学のみ(説明無し)となります。ご了承ください。尚、展示室に同型エンジンのカットモデルがございます。

« 第6号 前に戻る 第8号 »