一般社団法人 The Japan Society of Mechanical Engineers

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イブニングセミナー(第181回) パキスタンを車椅子クリケットの殿堂に

2015年1月28日 | 技術と社会部門特別講演会No.14

【開催日】
2015年1月28日(水)18.00~20.00

【趣 旨】
技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も,社会との深い関わりの中にあることは明らかである.われわれが新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.

テーマおよび講師
【車椅子技術で、誰もが生き生き輝ける新たな時代に】
使用者の要求に答えるために,段差を簡単に乗り越え,エレベータの中で方向転換し,高い本棚まで座席を伸ばす高機能電動車椅子を作っている職人的な技術者がいる.15年程前のこと、彼は欧米で最先端の車椅子の現状を見たいと思っていた.そのような頃,知人から車椅子技術の協力を依頼された,しかしそこはフィリピンでの車椅子製作支援であった.
そこで見たものは圧倒的に不足している発展途上国の車椅子や技術インフラであった.その後,アジア途上国での様々な支援活動を目の当りにするが,それは主に物の支援であり,その限界も感じた.
本当の転換は当事者の意識が変わることであり、その支援をすることが大切だと思うようになった.受け身ではなく,その必然を感じる人との協働が大切であるということである.数年後それは志のあるパキスタン青年が日本で技術を学び自国で車椅子の生産に繋がり,大統領令により車椅子支給制度が生まれた。更に家から出たことが殆どない障がい者達の中に,車椅子クリケットが生まれ,パキスタン各地からのトーナメントが定期開催されるようになり,生き生き誇りあるアスリート達を生み出すことにもなった.
その流れは,現在「さくら・車いすプロジェクト」と言うNPOに発展し,日本で不要になった電動車椅子を全国から提供してもらい,コンテナで送付し,パキスタンの障がい者自身で整備し提供するシステムである.その技術指導を日本の業界技術者が行うもので,障がい者が技術を身につけることによる自立を目指す活動として動いている.
講師:斎藤 省(さいとう工房 社長)

<懇親会> 
大学近くの「パブレストラン アミ」にて,講師を囲んで懇親会を行います.
会費 3 000円程度

次回予定:2015年3月25日(水)18.00~20.00

会場
明治大学 駿河台キャンパス(リバティタワー) 

JR/地下鉄 御茶ノ水駅 下車徒歩3分
明治大学キャンパス案内図
(http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html)
会場URL
http://www.jsme.or.jp/tsd/
参加登録費

正員 1000円(学生員 無料) 会員外 1500円(一般学生 500円)
当日会場にて受け付けます.

申し込み先

【申込方法】
「No.14-171イブニングセミナー(第181回)申し込み」と題記し,
(1)会員資格(会員番号),(2)氏名,(3)勤務先・所属,
(4)連絡先(郵便番号・住所・電話番号・E-mailアドレス)を明記の上,E-mailまたはFAXにて下記までお申し込みください.

【申込先】
日本機械学会(担当職員 曽根原雅代)E-mail: sonehara@jsme.or.jp ,FAX 03-4335-7618

問い合わせ先

【問合せ先】 
KoPEL 小西義昭/電話080-4092-0020/明治大学 村田良美/電話044-934-7350
E-mail:ysk.konishi@nifty.com /murata@isc.meiji.ac.jp

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