第40回バイオサロン
2013年1月08日 | バイオエンジニアリング部門特別講演会主催No.12
【題目】
医療機器企業の製品開発の考え方
【講師】
泉工医科工業株式会社 第一開発部 桑名 克之
【内容】
医療機器開発の特殊性についてご説明したいと思っています。一般の製品開発は、主にニーズからの開発とシーズからの開発がありますが、医療機器製品開発では既存カテゴリ内での開発があります。医療機器の製造認可と保険償還には別個のカテゴリがあり、その既存カテゴリに含まれないものは新規となります。新しいカテゴリの取得に要する期間は長いです(10年以上)。これは資金回収開始までの期間が長いことを意味し、ある程度資金力のある企業でないと新規は困難です。
この他にも医療機器の特殊性は多々あります。医療の進歩には最先端技術導入が不可欠ですが、その反面非常に保守的な考えが入り交じっています。医療器開発者は医師でない限りユーザーになれません。使用者(医師と患者)と支払者が異なります。このような特殊な業界ですが、最新最良の医療を患者に届けるには、開発者はどのような戦略をたてるべきか、できるだけ早期に臨床投入して、すぐれた使用法は実績を見て後から考えて頂くような論理も必要です。医療機器開発製造販売に携わった経験を基に、成功例と失敗例などの事例を紹介すると共に、今後の産官学連携に付いて言及したいと思います。
【定員】
40名
【申込締切日】
2012年12月18日